浦賀奉行

始伊豆下田御番所有故ニ下田奉行ト號、享保六丑
二月朔日相州浦賀ニ移ル、依之浦賀奉行ト號、元
祿九子四月二日蔭山數馬・山口勘兵衞貮人役成、
同十五午十一月廿八日一人役ニ被仰付、數馬寄合
二入壹人役成ル、寛文四辰三月朔日與力五騎、同
心五拾人出來、文政二卯正月廿五日筑紫佐渡守新
規被仰付、内藤外記ト貳人役成ル、弘化四未七月
廿八日浦賀奉行座順之儀向後長崎奉行之次席諸大
夫場被仰付候事、嘉永六丑十一月十四日向後場所
高貳千石高、御役知是迄之通リ

#	任免	姓名
1	元和二辰(1616)二月八日御目付ヨリ、兼帶	下田奉行 今村彦兵衞 重長
2	寛永四卯(1627)年御目付ヨリ、長崎奉行兼帶 承應二巳(1653)二月十九日卒	今村傳四郎 正成〔長〕
3	承應二巳(1653)六月朔日御徒頭ヨリ 寛文八申(1668)七月卅日卒	石野八兵衞 氏照
4	寛文八申(1668)八月七日川口御番ヨリ 延寶六午(1678)七月 日卒	今村傳四〔三〕郎 〔正成〕
5	延寶六午(1678)八月十二日寄合ヨリ 天和三亥(1683)七月十四日卒	今村彦兵衞 正信
6	天和三亥(1683)七月廿三日寄合ヨリ 元祿三午(1690)八月廿八日卒	服部久右衞門 貞治
7	元祿三午(1690)八月廿七日小十人頭ヨリ 同九子四月二日貳人役成ニ付寄合	高林彌市郎 利之
8	元祿九子(1696)四月十一日御使番ヨリ 同十五午十一月廿八日壹人役成ニ付寄合	蔭山數馬 頼廣
9	同日小十人頭ヨリ 同十五午十一月廿八日壹人役成ニ付同斷	山口勘兵衞 直之
10	寶永三戌(1706)九月廿八日寄合ヨリ、元御船手 同四亥十一月廿五日卒	岡田左太郎 吉記
11	寶永五子(1708)正月十一日御小性組ヨリ 正德元卯(1711)正月十一日御先手	酒井與九郎 重春
12	正德元卯(1711)正月十一日御書院番ヨリ 同三巳正月廿八日駿府町奉行	深津八郎右衞門 正國
13	正德三巳(1713)三月廿八日御小性組ヨリ 同五未十月廿八日佐渡奉行	北條新左衞門 氏知〔如〕
14	正德五未(1715)十月廿八日御小性組ヨリ 享保四亥(1719)五月十一日辭	板橋五大夫 勝盛
15	享保五子(1720)二月廿一日寄合ヨリ、元山田奉行、佐 渡奉行次席、浦賀湊え御番替 同九辰八月三日辭	浦賀奉行唱之始 堀隱岐守 利喬
16	享保九辰(1724)八月廿九日御使番ヨリ 同十八丑九月廿四日西丸御留守居	妻木平四郎 頼隆
17	享保十八丑(1733)九月廿四日御使番ヨリ 寛保四子(1744)二月四日辭	一色宮内 〔直賢〕
18	寛保四子(1744)二月十五日御目付ヨリ 寶暦四戌八月十五日西丸御留守居	青山齋宮 賢直
19	寶暦四戌八月十五日御使番ヨリ 同七丑九月六日大坂町奉行	興津内記 忠道〔通〕
20	寶暦七丑九月六日御使番ヨリ 明和四亥(1767)九月朔日御持頭	久永修理 政温
21	明和四亥(1767)九月十日御目付ヨリ 安永三午(1774)正月廿六日小普請奉行	松平藤十郎 定篤
22	安永三午(1774)二月八日小普請支配ヨリ 同四未十二月三日辭	久世平九郎 廣民
23	安永四未(1775)十二月九日御持頭ヨリ 天明元丑(1781)六月朔日一橋殿家老	林藤五郎 忠篤
24	天明元丑(1781)六月十五日寄合ヨリ 同七未八月十二日辭	久世斧三郎 廣業
25	天明七未(1787)八月廿六日御目付ヨリ 同八申九月十日町奉行	初鹿野傳右衞門 信興
26	天明八申(1788)九月廿八日御徒頭ヨリ 寛政九巳(1797)六月廿七日堺奉行	仙石治左衞門 政寅
27	寛政九巳(1797)七月十九日御先手ヨリ 同十午七月廿日佐渡奉行	山本伊豫守 茂孫
28	寛政十午(1798)七月廿日小普請組支配ヨリ 同十二申十一月廿日西丸御小性組番頭	秋元隼人 保明
29	寛政十二申(1800)十一月廿日新番頭ヨリ 享保三亥(1718?)二月十七日仙洞附	水野伯耆守 忠良
30	享和三亥(1803)三月八日小普請組支配ヨリ 文化二丑(1805)三月八日日光奉行	仙石彌兵衞 久功
31	文化二丑(1805)三月廿日新番頭ヨリ 同三寅五月十七日辭	酒井近江守 忠頼
32	文化三寅(1806)七月朔日火消役ヨリ 同四卯六月廿三日願之通御役御免	一柳獻吉 直郷
33	文化四卯(1807)六月廿四日小普請組支配ヨリ 同八未九月十日御小性組番頭格奥勤	岩本石見守 正倫
34	文化八末九月晦日寄合肝煎ヨリ 同十酉二月四日西丸御小性組番頭	佐藤美濃守 信顯
35	文化十酉(1813)二月廿四日小普請組支配ヨリ 文政三辰(1820)十二月十六日格別之思召以諸大夫被 仰付 同五未四月廿四日卒	内藤外記 伊豆守 正弘
36	文政五未(1822?)五月十日小普請組支配ヨリ 天保二卯(1831)九月十一日卒	内藤十次郎 忠恒
37	天保二卯(1831)九月廿小普請組支配ヨリ 同八酉十月八日御小性組番頭	秋田中務 兵部 秀穀
38	天保八酉(1837)十一月朔日西丸御目付ヨリ 同十二丑九月廿四日奈良奉行	池田將監 頼方
39	天保十二丑(1841)十月八日小普請組支配ヨリ 同十四卯二月朔日西丸御小性組番頭	坪内左京 定保
40	天保十四卯(1843)二月朔日御小性組番頭ヨリ、御書院 番頭格 同十五辰二月八日大番頭	遠山安藝守 景高
41	天保十五辰(1844)二月八日御書院番頭次席下田奉行ヨ リ、席之儀是迄之通リ 弘化二巳(1845)三月廿日大目付	土岐丹波守 頼旨
42	弘化二巳(1845)三月廿八日寄合肝煎ヨリ 同四未二月九日日光奉行	一柳一太郎 直方
43	弘化四未(1847)二月九日日光奉行ヨリ、日光奉行上席 勤候内貳千石高ニ御足高被下 同年四月朔日諸大夫被仰付 嘉永五子(1852)九月廿日御備場之儀出精相勤候ニ付、 御勘定奉行次席勤候内年々金二百兩ツヽ被下 同七寅六月四日西丸御留守居	戸田寛十郎 伊豆守 氏榮
44	嘉永七寅(1854)六月四日御書院番頭ヨリ、席之儀是迄 之通リ 安政四巳(1857)二月九日御書院番頭	土岐豐前守 朝昌
45	安政四巳(1857)三月十三日甲府勤番支配ヨリ 同五午六月五日京都町奉行	小笠原長門守 長常
46	安政五午(1858)六月五日御先手火附盜賊改加役ヨリ 文久二戌(1862)七月六日彼地在佳被仰付 同年十月十七日御鎗奉行	坂井右近 右近將監 政輝
47	文久二戌(1862)十月十七日京都町奉行ヨリ 元治二丑(1865)正月廿九日御役御免、勤仕並寄合	大久保土佐守 忠董
48	元治元子(1864)十二月廿一日御作事奉行ヨリ 慶應四辰(1868)五月朔日御役御免、勤仕並寄合	土方出雲守 安房守 勝敬

#	任免	姓名
49	文政二卯(1819)正月廿五日中奥御小性ヨリ 同四巳七月十二日日光奉行	筑紫佐渡守 孝門
50	文政四巳(1821)七月十二日小普請組支配ヨリ 同八酉三月廿八日御小性組番頭	小笠原彈正 長休
51	文政八酉(1825)四月十二日寄合肝煎ヨリ 同十亥七月廿九日辭	勝田帶刀 元壽
52	文政十亥(1827)八月八日小普請組支配ヨリ 同十三寅三月廿八日甲府勤番支配	大久保四郎左衞門 忠學
53	文政十三寅(1830)三月廿八日小普請組支配ヨリ 天保七申(1836)正月十九日御作事奉行	渡邊甲斐守 輝綱
54	天保七申(1836)三月八日大坂御船手ヨリ 同十亥三月十五日御先手	太田運八郎 資統
55	天保十亥(1839)三月廿四日小普請組支配ヨリ 同十三寅三月廿八日長崎奉行	伊澤美作守 政義
56	天保十三寅(1842)五月十日中奥御小性ヨリ 同年十二月廿四日下田奉行	小笠原加賀守 長穀

右跡役被仰付無之、遠山安藝守景高一人役被仰付

#	任免	姓名
57	天保十五辰(1844)五月廿四日羽田奉行ヨリ、新規、再 二人役成 同年八月十二日於彼地卒	田中一郎右衞門 勝行
58	天保十五辰(1844)九月十五日御小性組番頭ヨリ、御書 院番頭格 弘化四未(1847)五月十二日御書院番頭	大久保因幡守 忠豐
59	弘化四未(1847)五月廿七日御先手ヨリ 嘉永五子(1852)閏二月十日京都町奉行	淺野中務少輔 長祚
60	嘉永五子(1852)四月十五日御先手火附盜賊改加役ヨリ 同六丑四月廿八日長崎奉行	水野甲子二郎 筑後守 忠篤
61	嘉永六丑(1853)四月廿八日御目付ヨリ 何年十二月十五日大目付	井戸鐵太郎 石見守 弘道
62	嘉永六丑(1853)十二月十五日寄合ヨリ、再役、元西丸 御留守居 同七寅三月廿四日下田奉行	伊澤美作守 政義
63	嘉永七寅(1854)四月七日御小性組番頭ヨリ、席之儀是 迄之通 同月九日内存之通持席 同年六月十五日思召以御書院番頭次席 安政三辰(1856)正月廿二日大御番頭	松平伊豫守 信武
64	安政三辰(1856)二月八日御書院番頭ヨリ、席之儀是迄 之通リ 同六未八月三日外國奉行	溝口讚岐守 直清
65	安政六未(1859)九月十日小普請組支配ヨリ 萬延元申(1860)十月五日卒	小笠原彌八郎 肥前守 長儀
66	萬延二酉(1861)正月廿三日新番頭ヨリ 文久二戌(1862)七月五日御小性組番頭	渡邊肥後守 孝綱

文久二戌年七月六日坂井右近將監政輝浦賀表在住
被仰付候ニ付、右跡役不被仰付候事