大坂町奉行

元和五未年水野河内守・嶋田越前守兩人始而被仰
付、越前守寛永五辰年堺奉行え轉ス、此跡不被仰
付、河内守壹人役、同十一戌年曾我丹波守被仰
付、又貳人役、元祿九子年新規保田美濃守被仰
付、是より三人役、堺奉行兼役、同十五年十一月
十八日中山出雲守御勘定奉行被仰付、又貳人役、
堺奉行兼役止ム、五百石宛任官之節御加増有之、
御役料地方六千石被下、享保八卯年千五百石高、
御役料千五百俵被同十四酉年御足高有之ニ付御加
増止ム

支配國攝津・河内・和泉・播磨

西屋鋪

#	任免	姓名
1	元和五未(1619)三月五日任、壹萬三千石 寛永五未(1628?)十一月十日堺奉行	嶋田治兵衞 越前守 直時
2	寛永十一戌(1634)七月朔日長崎奉行假役ヨリ、中絶以 後任、高一萬石 萬治元戌(1658)三月十九日辭	曾我丹波守 古祐
3	萬治元戌(1658)三月十九日御先手ヨリ 寛文元丑(1661)九月十九日卒	曾我又左衞門 丹波守 近祐
4	寛文元丑(1661)十一月十五日御目付ヨリ、千石御加増 被成下 延寶五巳(1677)九月十三日辭	彦坂九兵衞 壹岐守 重治
5	延寶五巳(1677)九月廿六日御目付ヨリ、千石御加増 天和九酉六月十九日御役被召放	嶋田藤十郎 越中守 重頼
6	天和元酉(1681)十月六日御目付ヨリ、千石御加増 元祿元辰(1688)四月九日大目付	藤堂主馬 伊豫守 良直
7	元祿元辰(1688)五月三日御書院番與頭ヨリ、千石御 加増 同三午十二月廿五日町奉行	能勢出雲守 頼相
8	元祿四未(1691)正月十一日御持頭ヨリ 同八亥十一月十四日御役被召放、内藤紀伊守え 御預	加藤平八郎 大和守 泰貞
9	元祿九子(1696)正月十一日御目付ヨリ、五百石御加増 同年二月朔日堺奉行兼役 同十四巳八月十一日辭	永見甲斐守 重直
10	元祿十四巳(1701)八月十八日禁裏附ヨリ 寶永元申(1704)十月朔日町奉行	松野河内守 壹岐守 助義
11	寶永元申(1704)十一月十五日御目付ヨリ 同年十二月十一日五百石御加増 同五子十二月十五日御勘定奉行	大久保甚兵衞 大隅守 忠形
12	寶永六巳(1709?)四月六日御小性組松平壹岐守組與頭 ヨリ 享保九辰(1724)三月七日大目付	北條新藏 安房守 氏英
13	享保九辰(1724)三月七日大坂御船手ヨリ 元文三午(1738)二月廿八日御普請奉行	松平孫大夫 日向守 勘敬
14	元文三午(1738)二月廿八日御先手ヨリ 延享元子(1744)九月廿八日御持頭	佐々又四郎 美濃守 成意
15	延享元子(1744)九月廿八日御先手ヨリ 寛延三午(1750)三月朔日御作事奉行	久松忠次郎 筑後守 定郷
16	寛延三午(1750)三月十一日御目付ヨリ 寶暦五亥七月廿一日御勘定奉行	中山五郎左衞門 遠江守 出雲守 時庸
17	寶暦五亥七月廿一日日光奉行ヨリ 同七巳八月五日御吟味之一件有之御役被召放、 小普請入閉門	櫻井丹後守 政甫
18	寶暦七丑九月六日浦賀奉行ヨリ 明和二酉(1765)十一月十七日出入御門札麁末之取計有 之御役被召放、小普請入差扣	興津能登守 忠通
19	明和二酉(1765)十二月七日御目付ヨリ 同六丑八月十五日町奉行	曲淵勝次郎 甲斐守 景衡
20	明和六丑(1769)八月十五日小普請組支配ヨリ 安永四未(1775)二月廿一日御持頭	神谷與次右衞門 大和守 清俊
21	安永四未(1775)三月朔日日光奉行ヨリ 天明元丑(1781)四月廿八日御持頭	京極伊豫守 高主
22	天明元丑(1781)五月廿六日堺奉行ヨリ 同七未十月六日御役御免	佐野備後守 政親
23	天明七未(1787)十月十二日御使番ヨリ 寛政九巳(1797)三月十四日長崎奉行	松平次郎兵衞 石見守 貴弘
24	寛政九巳(1797)四月四日堺奉行ヨリ 享和元酉(1801)四月三日長崎奉行	成瀬因幡守 正存
25	享和元酉(1801)四月七日御目付ヨリ 文化五辰(1808)八月廿四日御持頭	佐久間左京 備後守 信近
26	文化五辰(1808)八月廿四日御目付ヨリ 同十酉十二月十五日御役御免、差扣	齋藤治左衞門 伯耆守 利道
27	文化十酉(1813)十二月廿四日駿府町奉行ヨリ 同十二亥八月二日式部卿殿家老	水野采女 因幡守 忠篤
28	文化十二亥(1815)八月十二日御普請奉行ヨリ 文政三辰(1820)三月十七日町奉行	荒尾但馬守 成章
29	文政三辰(1820)四月朔日御目付ヨリ 同十二丑三月廿八日御勘定奉行	内藤隼人正 矩佳
30	文政十二丑(1829)四月十五日御目付ヨリ 天保二卯(1831)九月十日西丸御小性組番頭格奥勤	新見伊賀守 正路
31	天保二卯(1831)十月 日堺奉行ヨリ 同四巳六月廿日長崎奉行	久世伊勢守 廣正
32	天保四巳(1833)七月八日堺奉行ヨリ 同七申九月廿日御勘定奉行	矢部駿河守 定謙
33	天保七申(1836)十一月八日仙洞附ヨリ 同十二丑六月廿日御普請奉行	堀伊賀守 利堅
34	天保十二丑(1841)六月廿四日御普請奉行ヨリ 同十四卯二月廿四日町奉行	阿部遠江守 正藏
35	天保十四卯(1843)三月八日小普請奉行ヨリ 同年五月四日及老年遠國御役被仰付心配 可仕候、依之三百俵高御加増被成下 同十五辰十月廿四日御勘定奉行	久須美佐渡守 祐明
36	弘化元辰(1844)十二月廿七日堺奉行ヨリ 嘉永二酉(1849)十一月廿八日御先手	永井能登守 尚徳
37	嘉永二酉(1849)十二月 日堺奉行ヨリ 同三戌五月十一日於大坂卒	中野石見守 長胤
38	嘉永三戌(1850)八月廿四日御目付ヨリ 同五子四月廿八日御勘定奉行	本多隼之助 加賀守 安英
39	嘉永五子(1852)五月十九日堺奉行ヨリ 同七寅五月廿日御普請奉行	石谷因幡守 穆清
40	嘉永七寅(1854)五月廿九日堺奉行ヨリ 安政二卯(1855)五月朔日長崎奉行	川村對馬守 修就
41	安政二卯(1855)五月廿二日御先手火附盗賊改加役ヨリ 文久元酉(1861)十二月十五日御籏奉行	久須美六郎左衞門 佐渡守 祐雋
42	文久元酉(1861)十二月十五日外國奉行ヨリ 同三亥五月廿二日於大坂堺奉行	鳥居越前守 忠善
43	文久三亥(1863)五月廿二日於大坂御目付ヨリ 慶應二寅(1866)九月朔日御上洛御留守居中御勘定奉行 兼帶 同三卯正月 日於京都大目付	松平勘太郎 大隅守 信敏
44	慶應三卯(1867)正月 日於京都歩兵頭ヨリ、勤仕並寄 合鐘之助養子 同月 日辭	平岡越中守 準
45	慶應三卯(1867)正月廿九日寄合ヨリ、元御目付 同四辰二月廿三日御役御免、勤仕並寄合	小笠原刑部 伊勢守 長功
46	慶應三卯(1867) 月 日於大坂長崎奉行支配組頭ヨリ 同四辰二月廿三日御役御免、勤仕並寄合	貝塚彦之丞 典直

東屋鋪

#	任免	姓名
47	元和五未(1619)二月二日長崎奉行ヨリ 寛永六巳(1629)二月六日堺奉行兼役 同九申十二月七日大目付	水野河内守 信古
48	寛永十酉(1633)正月十一日御目付ヨリ 慶安元子(1648)十二月二日卒	從是二人役 久貝頼母 忠左衞門 因幡守 正俊
49	慶安元子(1648)十二月廿八日御目付ヨリ、千石御加増 寛文三卯(1663)四月十二日辭	松平孫大夫 隼人正 重綱
50	寛文三卯(1663)八月十五日御書院番仙石因幡守組與頭 ヨリ 延寶七未(1679)五月十一日卒	石丸石見守 定次
51	延寶七未(1679)六月十四日御使番ヨリ、千石御加増 貞享三寅(1686)五月八日御役御免	設樂市左衞門 肥前守 貞政
52	貞享三寅(1686)七月十日御目付ヨリ、五百石御加増 元祿五申(1692)四月朔日大目付	小田切喜兵衞 土佐守 直利
53	元祿五申(1692)四月十四日御目付ヨリ、五百石御加増 同九子十二月廿八日堺奉行兼役 同十三辰十月廿八日辭	松平五郎左衞門 玄蕃頭 忠固
54	元祿十三辰(1700)十月廿八日御先手ヨリ 同十五午十一月廿八日堺奉行兼役止ト 正德元卯(1711)四月廿三日辭	太田善大夫 和泉守 好寛
55	正德元卯(1711)五月朔日堺奉行ヨリ 同二辰六月朔日辭	桑山甲斐守 一慶
56	正德二辰(1712)六月朔日御目付ヨリ、五百石御加増 享保十四酉(1729)二月十五日大目付	鈴木飛騨守 利雄
57	享保十四酉(1729)二月十五日御目付ヨリ 元文五申(1740)三月廿日辰巳屋一件ニ付御役被召放、 知行之内千石被召上閉門	稻垣求馬 淡路守 種信
58	元文五申(1740)四月三日駿府町奉行ヨリ 延享三寅(1746)四月廿八日御勘定奉行	松浦與次郎 河内守 信正
59	延享三寅(1746)四月廿八日御先手ヨリ 寶暦四戌正月十一日御籏奉行	小濱平右衞門 周防守 隆品
60	寶暦四戌正月十一日御持頭ヨリ 同七丑八月五日御吟味一件有之御役被召放、小 普請入逼塞	細井佐次右衞門 安藝守 勝爲
61	寶暦七丑九月六日御目付ヨリ 同十一午〔未〕十二月 日卒 同十二丑〔午〕年存命ニ候得は御吟味も可有之、不埓 之事共有之ニ付、跡式之儀ハ格別之思召ヲ以悴 大次郎え貳千石被下、小普請入差扣	岡部久太郎 對馬守 元良
62	寶暦十二午二月十五日御目付ヨリ 明和五子(1768)三月十六日辭	鵜殿十郎左衞門 出雲守 長逵
63	明和五子(1768)三月十九日御目付ヨリ 安永八亥(1779)正月十一日御作事奉行	室賀源七郎 山城守 正之
64	安永八亥(1779)正月十一日御先手ヨリ 天明三卯(1783)四月十九日長崎奉行	土屋帶刀 駿河守 守直
65	天明三卯(1783)四月十九日駿府町奉行ヨリ 寛政四子(1792)正月十八日町奉行	小田切喜兵衞 土佐守 直年
66	寛政四子(1792)十二月十八日御目付ヨリ 同七卯六月十八日町奉行	坂部十郎右衞門 能登守 廣吉
67	寛政七卯(1795)七月十六日日光奉行ヨリ 同十午二月八日卒	山口丹波守 直清
68	寛政十午(1798)三月廿一日日光奉行ヨリ 文化三寅(1806)八月十二日小普請奉行	水野若狹守 忠道
69	文化三寅(1806)八月十二日御作事奉行ヨリ 同十三子四月廿四日西丸御鎗奉行	平賀式部少輔 信濃守 貞愛
70	文化十三子(1816)五月朔日御目付ヨリ 文政三辰(1820)十月十七日御籏奉行	彦坂三大夫 和泉守 紹芳
71	文政三辰(1820)十一月十五日山田奉行ヨリ 同十三寅九月病氣ニ付爲保養參府 同年十月廿七日辭	高井山城守 實徳
72	文政十三寅(1830)十一月八日御目付ヨリ 天保三辰(1832)三月病氣ニ付爲保養參府 同年六月廿八日西丸御留守居	智根内匠 日向守 次孝
73	天保三辰(1832)六月廿八日御目付ヨリ 同五午七月八日西丸御留守居	戸塚備前守 忠榮
74	天保五午(1834)七月八日御目付ヨリ 同七申三月八日西丸御留守居	大久保讚岐守 忠實
75	天保七申(1836)四月廿四日堺奉行ヨリ 同八酉六月十五日願之通呼高六百三十七石詰込 三千百三十七石高被成下 同十亥九月十日大目付	跡部山城守 良弼
76	天保十亥(1839)九月十日御目付ヨリ 同十三寅八月六日御先手	徳山五兵衞 石見守 秀起
77	天保十三寅(1842)八月 日堺奉行ヨリ 弘化四未(1847)九月三日新番頭	水野若狹守 道一
78	弘化四未(1847)九月 日堺奉行ヨリ 嘉永四亥(1851)五月廿六日老衰、其上病氣ニ付辭	柴田日向守 康直
79	嘉永四亥(1851)六月廿四日奈良奉行ヨリ 同五子九月十日御勘定奉行	川路左衞門尉 聖謨
80	嘉永五子(1852)十月八日奈良奉行ヨリ 安政四巳(1857)二月廿四日小普請奉行	佐々木信濃守 顯發
81	安政四巳(1857)二月廿四日御勘定奉行次席西丸御留守 居ヨリ 同五午八月廿一日於大坂卒	戸田伊豆守 氏榮
82	安政五午(1858)九月十五日堺奉行ヨリ 萬延二酉(1861)正月廿日御勘定奉行	一色山城守 直温
83	萬延二酉(1861)正月廿三日西丸御留守居ヨリ再役 文久三亥(1863)五月六日於大坂西丸御留守居	川村壹岐守 修就
84	文久三亥(1863)五月六日御書院番頭ヨリ 元治元子(1864)五月十四日於大坂御勘定奉行	有馬出雲守 則篤
85	元治元子(1864)六月廿九日御軍艦奉行ヨリ 同年七月十九日辭	堀伊賀守 利孟
86	元治元子(1864)八月五日御勘定奉行ヨリ、席之儀是迄 之通、御足高其儘被下 同年同月十三日西丸御留守居	竹内下野守 保徳
87	元治元子(1864)八月十三日御留守居番學問所奉行ヨリ 同年九月四日辭	古賀謹一郎
88	元治元子(1864)九月十日御書院番頭ヨリ、席之儀是迄 之通リ 慶應元丑(1865)七月十七日於大坂御目付	松平駿河守 乘樸
89	慶應元丑(1865)七月 日御目付ヨリ 同年十月十六日於京都御勘定奉行兼帶 同二寅四月八日大坂町奉行御免、御勘定奉行計 可相勤旨	井上元七郎 主水正 備後守 義斐
90	慶應二寅(1866)四月八日新番頭ヨリ 同年五月七日於大坂御小納戸頭取	中川備中守 忠道
91	慶應二寅(1866)六月 日於大坂御目付ヨリ 同三卯十二月二日龜之助殿家老	竹内日向守 大隅守
92	慶應三卯(1867)十二月 日於京都開成所頭取並ヨリ、 並 同四辰二月四日御勘定奉行並	松本壽大夫
93	慶應三卯(1867)十二月 日於大坂大目付ヨリ、再役、 席之儀大目付次席 同四辰正月十六日御勘定奉行	松平大隅守 信敏

是ヨリ三人役
堺奉行兼役

#	任免	姓名
94	元祿九子(1696)正月十五日寄合ヨリ、元御使番、五百 石御加増 同年二月朔日堺奉行兼帶 同十一寅十二月朔日町奉行	保田美濃守 宗易
95	元祿十二卯(1699)四月十四日御目付ヨリ、五百石御 加増 同十五午十一月廿八日御勘定奉行	中山半右衞門 出雲守 時春

右中山出雲守跡役不被仰付、貳人役成ル

#	任免	姓名
96	慶應三卯(1867)五月十三日外國奉行ヨリ	柴田日向守 剛中