京都町奉行

慶長五子年ヨリ寛永十一戌年迄所司代兼役、寛文
五巳年宮崎若狹守・雨宮對馬守被仰付、是ヨリ二
人役、元祿九子年瀧川山城守新規被仰付、是ヨ
三人、伏見奉行兼、同十五午年以後古來之通兩人
也、寛文八申八月十一日ヨリ與力五騎、同心四拾
人出來、支配國山城・大和・近江・丹波

#	任免	姓名
1	寛永十一戌(1634)年任、五畿内御代官兼及郡代 萬治三子(1660)八月九日卒	五味金右衞門 備前守 豐直
2	萬治三子(1660)十一月廿二日御小性組番頭ヨリ 寛文五巳(1665)五月廿四日卒	小出越中守 尹貞
3	寛文五巳(1665)八月六日御小納戸ヨリ 同八申七月三日五百石御加増、京都公事可聞 旨、與力・同心御預リ 同十三丑正月廿三日町奉行	宮崎若狹守 重成
4	寛文十三丑(1673)二月十三日禁裏附ヨリ、千石御加増 元祿五申(1692)四月朔日大目付	前田安藝守 直勝
5	元祿五申(1692)四月十四日御目付ヨリ、五百石御加増 同九子三月朔日伏見奉行兼帶 同十丑四月十四日町奉行	松前八兵衞 伊豆守 嘉廣
6	元祿十丑(1697)四月十四日御目付ヨリ、五百石御加増 同十一寅二月十五日伏見奉行兼役止ム 正德二辰(1712)十二月廿六日卒	安藤與十郎 駿河守 次行
7	正德二辰(1712)十二月廿九日禁裏附ヨリ 享保六丑(1721)正月廿三日御役御免	山口安房守 直重
8	享保六丑(1721)二月十五日佐渡奉行ヨリ、五百石御 加増 同九辰十二月十八日卒	河野勘右衞門 豐前守 通重
9	享保九辰(1724)正月十一日佐渡奉行ヨリ 同十二未九月九日卒	小濱志摩守 久隆
10	享保十二未(1727)十月廿二日御目付ヨリ、三百石御 加増 同十七子二月朔日小普請奉行	長田三右衞門 越中守 元隣
11	享保十七子(1732)五月七日御先手ヨリ 元文四未(1739)七月二日卒	向井兵庫 伊賀守 政暉
12	元文四未(1739)七月十九日御先手ヨリ 延享三寅(1746)七月廿二日町奉行	馬場讚岐守 尚繁
13	延享三寅(1746)七月廿二日小普請組支配ヨリ 寶暦二申正月十一日御勘定奉行	永井監物 丹波守 直之
14	寶暦二申二月十五日御目付ヨリ 同三酉十二月廿四日町奉行	土屋長三郎 越前守 正方
15	寶暦三酉十二月廿四日御先手ヨリ 明和三戌(1766)九月十二日御普請奉行	小林伊豫守 安房守 河内守 春郷
16	明和三戌(1766)九月十二日御目付ヨリ 同七寅閏六月三日御持頭	石河玄蕃 土佐守 政武
17	明和七寅(1770)閏六月三日奈良奉行ヨリ 安永三午(1774)三月六日卒	酒井善右衞門 丹波守 忠高
18	安永三午(1774)三月廿日御先手ヨリ 天明二寅(1782)十一月廿五日御勘定奉行	赤井越前守 忠晶
19	天明二寅(1782)十一月廿五日御普請奉行ヨリ 同七未九月廿九日御役御免差扣	丸毛和泉守 政良
20	天明七未(1787)十月二日御目付ヨリ 寛政元酉(1789)九月七日町奉行	池田修理 筑後守 長惠
21	寛政元酉(1789)九月七日御目付ヨリ 同九巳十月十二日御勘定奉行	菅沼新三郎 下野守 定喜
22	寛政九巳(1797)十一月廿六日駿府町奉行ヨリ 同十二申四月二日御役御免	松下孫右衞門 信濃守 保綱
23	寛政十二申(1800)閏四月八日日光奉行ヨリ 文化五辰(1808)十一月廿六日大目付	森川越前守 俊尹
24	文化五辰(1808)十一月廿六日御普請奉行ヨリ 同九申十二月廿九日御勘定奉行	小長谷和泉守 政良
25	文化十酉(1813)正月廿八日御目付ヨリ 文政二卯(1819)十一月八日御普請奉行	佐野肥後守 康貞
26	文政二卯(1819)十二月八日御目付ヨリ 同八酉六月十五日田安殿家老	牧助右衞門 備後守 義弥
27	文政八酉(1825)六月十七日御目付ヨリ 同十二丑二月日光准后御供ニ而參府 同年五月三日御作事奉行	神尾市左衞門 備中守 元孝
28	文政十二丑(1829)五月十五日御目付ヨリ 天保二卯(1831)七月十二日恒之丞殿家老	小田切土佐守 直照
29	天保二卯(1831)八月八日御目付ヨリ 同七申十月十五日御作事奉行	深谷十郎左衞門 遠江守 盛房
30	天保七申(1836)十二月八日奈良奉行ヨリ 同九戌二月廿四日御作事奉行	梶野土佐守 良材
31	天保九戌(1838)二月八日御目付ヨリ 同年三月廿八日小普請奉行	石河數馬 政平
32	天保九戌(1838)四月九日御目付ヨリ 同十二丑九月廿八日御先手	本多左内 筑前守 紀意
33	天保十二丑(1841)十月十七日佐渡奉行ヨリ 同十四卯五月晦日御先手	松平兵庫頭 信敏
34	天保十四卯(1843)六月廿八日堺奉行ヨリ 嘉永元申(1848)十二月廿四日小普請奉行	伊奈遠江守 斯綏
35	嘉永二酉(1849)正月廿日禁裏附ヨリ 同三戌八月廿四日小普請奉行	明樂大隅守 茂正
36	嘉永三戌(1850)九月廿三日山田奉行ヨリ 同六丑十一月九日御普請奉行	河野對馬守 通訓
37	嘉永六丑(1853)十二月廿六日禁裏附ヨリ 安政元寅(1854)十月廿八日淺野同樣ニ付時服三被下 同六未二月四日日光新宮御供ニ而參府 同年同月十三日御槍奉行	岡部備後守 土佐守 豐常
38	安政六未(1859)二月廿六日禁裏附ヨリ 同年六月廿四日西丸御留守居	大久保伊勢守 忠寛
39	安政六未(1859)九月十日御先手火附盜賊改加役ヨリ 同年十一月四日御作事奉行	水野伊勢守 忠全
40	安政六未(1859)十一月四日御作事奉行ヨリ、 萬延元申(1860)十一月來春和宮樣御下向御供 同年十二月年來精勤、追々及老年遠國御役格別 出精ニ付、御勘定奉行次席 文久元酉(1861)五月和宮樣え役々被爲附ニ付、御留守 居代主役之勤向并御附兼帶 同年十月御留守居次席 同年十一月十五日和宮樣御供ニ而參府 同年同月十六日御留守居並	關出雲守 行篤
41	文久元酉(1861)十一月十六日御先手火附盜賊改加役 ヨリ 同二戌十月十七日浦賀奉行	大久保喜右衞門 土佐守 忠董
42	文久二戌(1862)八月七日寄合能登守養子、再被召出、 元御軍艦奉行 同年十一月七日家督 元治元子(1864)二月九日於京都大目付	永井主水正 尚志
43	元治元子(1864)二月十五日禁裏附ヨリ 慶應元丑(1865)十月十六日於京都御勘定奉行	小栗下總守 政寧
44	慶應元丑(1865)十一月 日堺奉行ヨリ 同年十二月 日辭	長井筑前守 昌言
45	慶應元丑(1865)十二月廿一日寄合ヨリ、元甲府勤番 支配 同三卯十二月九日陸軍奉行並	大久保主膳正 忠恕

是ヨリ三人役

#	任免	姓名
46	元祿九子(1696)正月廿五日御目付ヨリ、五百石御加増 同十五午十月廿五日御役被召放小普請入、跡役 不被仰付	瀧川丹後守 山城守 具章

#	任免	姓名
47	寛文五巳(1665)八月六日元方御納戸頭ヨリ、五百石御 加増 同八申七月十三日公事可聞旨 同十一亥十月十六日卒	雨宮權左衞門 對馬守 正種
48	寛文十二子(1672)二月十三日御普請奉行ヨリ、千石御 加増 延寶六午(1678)十一月十五日卒	能勢日向守 頼宗
49	延寶七未(1679)三月四日御先手ヨリ 元祿二巳(1689)十一月十二日卒	井上太左衞門 志摩守 丹波守 正貞
50	元祿三午(1690)正月十一日御書院番高力伊豫守組與頭 ヨリ 同七戌十一月廿三日五百石御加増 同九子二月二日伏見之與力・同心支配 同年五月廿五日辭	小出淡路守 守秀
51	元祿九子(1696)六月十一日御小性組阿部遠江守組與頭 ヨリ、五百石御加増 同十一寅十一月十五日伏見奉行兼役止 同十二卯九月廿七日辭	水野備前守 勝直
52	元祿十二卯(1699)九月廿八日御目付ヨリ 寶永二酉(1705)八月四日辭	水谷彌之助 信濃守 勝久
53	寶永二酉(1705)八月六日御書院番酒井下總守組與頭 ヨリ 同年九月廿八日五百石御加増 正德四午(1714)八月十五日辭	中根宇右衞門 攝津守 正包
54	正德四午(1714)八月十五日御小性組川勝能登守組與頭 ヨリ、五百石御加増 享保八卯(1723)七月廿四日町奉行	諏訪七左衞門 美濃守 肥後守 頼篤
55	享保八卯(1723)七月廿八日御小性組妻木因幡守組與頭 ヨリ 元文二巳(1737)三月十日御籏奉行	本多勘右衞門 筑後守 忠英
56	元文二巳(1737)三月十日駿府町奉行ヨリ 同五申十二月廿八日町奉行	嶋角右衞門 長門守 正祥
57	元文五申(1740)十二月廿八日御目付ヨリ 寛延二巳(1749)七月六日御勘定奉行	三井采女 下總守 良恭
58	寛延二巳(1749)七月廿三日大御所樣御目付ヨリ 寶暦六子十月廿八日御普請奉行	稻垣出羽守 正武
59	寶暦六子十月廿八日駿府町奉行ヨリ 明和元申(1764)閏十二月十五日御持頭	松前隼人 筑前守 順廣
60	明和元申(1764)閏十二月十五日御目付ヨリ 同九辰十月八日小晋請奉行	太田三郎兵衞 播磨守 正清
61	明和九辰(1772)十月十五日御先手加役ヨリ 安永二巳(1773)七月十七日卒	長谷川平藏 備中守 宣雄
62	安永二巳(1773)七月十八日御目付ヨリ 同七戌閏七月廿日御勘定奉行	山村十郎右衞門 信濃守 良旺
63	安永七戌(1778)閏七月廿日駿府町奉行ヨリ 天明七辰(1787?)七月廿六日長崎奉行	土屋長三郎 伊豫守 正延
64	天明七辰(1787?)七月廿六日堺奉行ヨリ 同八申九月十日御持頭	山崎大隅守 正祥
65	天明八申(1788)九月十日御目付ヨリ 寛政三亥(1791)十二月八日御作事奉行	井上助之進 美濃守 利恭
66	寛政三亥(1791)十二月廿三日奈良奉行ヨリ 同十一未十一月廿七日卒	三浦伊勢守 正子
67	寛政十一未(1799)十二月廿七日禁裏附ヨリ、御留守居 甲斐守惣領 同十二申六月三日父之家督被下 文化三寅(1806)三月四日長崎奉行	曲淵和泉守 景露
68	文化三寅(1806)三月四日駿府町奉行ヨリ 同八未六月八日御作事奉行	牧野靱負 大和守 成傑
69	文化八未(1811)六月八日小普請奉行ヨリ 同十二亥正月廿二日辭	三橋飛騨守 成方
70	文化十二亥(1815)三月八日堺奉行ヨリ 文政三辰(1820)七月廿八日御勘定奉行	松浦伊勢守 忠
71	文政三辰(1820)八月十三日禁裏附ヨリ 同六未十一月八日御勘定奉行	曾我豐後守 助弼
72	文政六未(1823)十一月十五日御目付ヨリ 同十亥六月十六日菊宮御供ニ而參府 同年七月廿四日御作事奉行	須田與左衞門 大隅守 盛照
73	文政十亥(1827)八月九日禁裏附ヨリ 天保六未(1835)五月廿日小普請奉行	松平伊勢守 定朝
74	天保六末六月八日御目付ヨリ 同十一子四月八日御勘定奉行	佐橋市左衞門 長門守 佳富
75	天保十一子(1840)五月十五日山田奉行ヨリ 同十三寅八月廿四日西丸御留守居	柴田日向守 康道
76	天保十三寅(1842)九月 日禁裏附ヨリ 弘化三午(1846)九月廿六日日光新宮御供ニ而參府 同年十一月廿九日御作事奉行	田村伊勢守 伊豫守 良顯
77	弘化三午(1846)十二月十五日御先手火附盗賊改加役 ヨリ 嘉永五子(1852)二月廿日於京都卒	水野采女 下總守 重明
78	嘉永五子(1852)閏二月十日浦賀奉行ヨリ 安政元寅(1854)十月廿八日當四月内裏炎上已來別而御 用多骨折相勤、町方御救等取計方行屆候ニ付時 服三被下 同五午六月五日小普請奉行	淺野中務少輔 和泉守 長祚
79	安政五午(1858)六月五日浦賀奉行ヨリ 同七申正月飯泉喜内初筆一件不容易事柄ニ候 處、探索方吟味之儀彼是心配取扱骨折候ニ付金 五枚、時服三被下 萬延元申(1860)九月十八日大目付	小笠原長門守 長常
80	萬延元申(1860)九月十五日天璋院樣御用人ヨリ 文久二戌(1862)四月廿二日於京都卒	原彌十郎 伊豫守 思孝
81	文久二戌(1862)八月 日禁裏附ヨリ 元治元子(1864)九月奉書以大目付	瀧川播磨守 具知
82	文久三亥(1863)七月十二日火附盜賊改ヨリ 同年廿九日御目付	池田修理 長發
83	元治元子(1864)七月六日勤仕並寄合ヨリ、元大目付 同月十九日辭	菊地伊豫守 隆吉
84	元治元子(1864)九月 日堺奉行ヨリ 慶應二寅(1866)十月 日於京都御役御免、勤仕並寄合	瀧川讚岐守 元以
85	慶應二寅(1866)十月 日於京都禁裏附ヨリ 同三卯六月 日御役御免、勤仕並寄合	遠山隱岐守 資尹
86	慶應三卯(1867)六月 日於京都撒兵頭ヨリ 同年十二月九日歩兵奉行	高力下總守 主計頭