御腰物奉行

御腰物方は、寛永九申十一月五日跡部茂兵衞・武
嶋市兵衞貳人初而被仰付、布衣、天和二戌十月三
日丸毛兵左衞門・榊原八左衞門被仰、是ヨリ貳人、
元祿六酉年より御腰物奉行ト號

#	任免	姓名
1	承應二巳(1653)十月廿三日御腰物方ヨリ 寛文二寅(1662)三月十三日辭	押田吉次郎 豐勝
2	寛文二寅(1662)八月廿五日大御番組頭ヨリ 同四辰閏五月十二日卒	高林與五左衞門 昌成
3	寛文四辰(1664)九月晦日御書院番ヨリ 延寶三卯(1675)四月十五日卒	久松喜三郎 定延
4	延寶三卯(1675)六月九日御書院番稻垣備後守組ヨリ 天和二戌(1682)九月十九日支配之儀ニ付御役被召放、 閉門	内藤權九郎 景忠
5	天和二戌(1682)十月三日大御番本多淡路守組與頭ヨリ 貞享三寅(1686)三月十三日卒	自是貳人役 丸毛兵左衞門 利忠
6	貞享三寅(1686)五月廿一日御書院番水野長門守組ヨリ 同五辰五月三日御先手	嶋角左衞門 正長
7	貞享五辰(1688)六月九日御小性組土屋甲斐守組ヨリ 元祿五申(1692)三月廿五日辭	春田猪之助 直住
8	元祿五申(1692)三月廿五日同水野越前守組ヨリ 同六酉十二月十八日百石御加増 同八亥二月廿一日御廊下番之頭	牟禮郷右衞門 勝久
9	元祿八亥(1695)四月廿八日拂方御納戸頭ヨリ 同九子九月十五日御目付	中山半右衞門 時春
10	元祿九子(1696)九月十五日御小性組ヨリ 同十四巳三月廿八日御目付	久松忠次郎 定持
11	元祿十四巳(1701)三月廿八日大御番稻葉美濃守組與頭 ヨリ 寶永四亥(1707)三月七日卒	黒澤杢之助 定記
12	寶永四亥(1707)四月十日御小性組伊澤播磨守組ヨリ 正德四午(1714)二月十一日御目付	山岡助右衞門 〔景寛〕
13	正德四午(1714)二月十五日同鈴木能登守組ヨリ 同年十二月十五日百俵御加増 同六申正月廿六日御役被召放、小普請入	野々山彈右衞門 元易
14	正德六申(1716)正月廿七日小普請方ヨリ 享保六丑(1721)六月廿八日辭	西山源藏 宗助 昌生
15	享保六丑(1721)閏七月六日寄合ヨリ 元文元辰(1736)八月廿七日御先手	松平傳七郎 乘明
16	元文元辰(1736)九月十五日御小性組船越駿河守組ヨリ 寛保四子(1744)二月十五日御目付	横田十郎兵衞 榮松
17	延享元子(1744)三月朔日西丸御膳奉行ヨリ 寶暦七丑十一月朔日御留守居番	土屋惣兵衞 利統
18	寶暦七丑十一月廿四日御小性組屋敷改出役ヨリ 同十一巳十二月七日卒	西尾小左衞門 定光
19	寶暦十一巳十二月十五日寄合ヨリ、元二丸御小 納戸 同十二午十二月廿八日御目付	夏目藤四郎 信政
20	寶暦十二午十二月廿五日小普請組小笠原越中守 支配組頭ヨリ 安永二巳(1773)閏三月十二日佐渡奉行	高尾孫兵衞 信喜
21	安永二巳(1773)閏三月廿四日御膳奉行ヨリ 天明六午(1786)八月 日卒	遠山權十郎 景好
22	天明六午(1786)八月廿七日西丸御小性組三枝土佐守組 ヨリ 寛政九巳(1797)二月十二日御廣敷御用人	臼井才三郎 藤右衞門 房興
23	寛政九巳(1797)三月十四日二條御門番ヨリ 同年十月廿四日西丸小十人頭	小林彌兵衞 正秘
24	寛政九巳(1797)十月廿四日大御番小笠原近江守組與頭 ヨリ 同十午十月廿三日御船手	大河内善左衞門 政義
25	寛政十午(1798)十二月廿三日西丸御右筆組頭ヨリ 文化十三子(1816)十一月十五日御留守居番	曾根半左衞門 内膳 良次
26	文化十三子(1816)十二月八日御腰物方ヨリ 文政三辰(1820)十一月四日卒	久保繁三郎 十郎兵衞 勝之
27	文政三辰(1820)十二月十二日駿府御武具奉行ヨリ 天保二卯(1831)七月八日御留守居番	榊原平兵衞 長貞
28	天保二卯(1831)七月廿四日表御右筆組頭ヨリ 同七申八月十六日西山織部一件ニ付、於堀大和 守殿御宅差扣 同九戌三月西丸炎上之節、西丸御番方行屆常々 申付方宜段御保〔褒〕志有之 同十三寅八月八日辭、時服三被下	新村登八郎 義矩
29	天保十三寅(1842)九月六日表御右筆組頭ヨリ 安政二卯(1855)十二月 日卒	森傳右衞門
30	安政二卯(1855)十二月廿八日御腰物方ヨリ 文久二戌(1862)六月晦日願之通御役御免隱居被仰付、 金貮枚、時服二被下	間宮新左衞門
31	文久二戌(1862)七月廿一日御勘定組頭格寺社奉行吟味 物調役ヨリ 元治元子(1864)九月朔日御目付	小俣稻太郎
32	元治元子(1864)九月十日御鐵炮玉藥奉行ヨリ 慶應二寅(1866)十二月廿五日御納戸頭	日下數馬

#	任免	姓名
33	天和二戌(1682)十月三日御小性組阿部志摩守組ヨリ 元祿五申(1692)十月九日西丸御裏門番之頭	榊原八左衞門 職常
34	元祿五申(1692)十月廿九日御小性組大久保帶刀組ヨリ 同九子九月十七日御清之節、服有之及登城候ニ 付差扣 同年十二月廿日御役被召放	稻垣三左衞門 正英
35	元祿十丑(1697)正月廿二日御書院太田隱岐守組ヨリ 同十三辰七月十三日御留守居番	梶川與惣兵衞 頼照
36	元祿十三辰(1700)七月十八日大御番本多彈正少弼組與 頭ヨリ 同十五午閏八月廿八日御先手	青木與右衞門 信峯
37	元祿十五午(1702)九月十五日御膳奉行ヨリ 同年十二月廿二日貳百俵御加増 寶永五子(1708)七月廿五日御目付	永井三郎右衞門
38	寶永五子(1708)九月朔日新御番仁木甚五兵衞組與頭ヨリ 同六丑九月廿九日辭	鈴木八左衞門
39	寶永六丑(1709)九月晦日御書院番大久保豐前守組ヨリ 正德六申(1716)正月廿六日御役被召放	中根次郎左衞門 正安
40	正德六申(1716)正月廿六日蓮淨院樣御廣敷番之頭ヨリ 同年十月十五日辭	横山伊左衞門
41	享保元申(1716)十月十五日御小性組戸田肥前守組ヨリ 同四亥九月朔日御先手	小野助九郎 次郎右衞門 忠一
42	享保四亥(1719)十一月廿二日御小性組酒井日向守組ヨリ 同十四酉十一月五日御先手	三宅左門 徳恩
43	享保十四酉(1729)十一月廿八日西丸御膳奉行ヨリ 元文二巳(1737)三月十日御先手	三宅彌次右衞門 政照
44	元文二巳(1737)四月朔日御膳奉行ヨリ 延享三寅(1746)正月廿八日御先手	大久保甚五左衞門 忠高
45	延享三寅(1746)正月廿八日御留守居土屋兵部組小普請 組頭ヨリ 寛延二已正月廿八日佐渡奉行	鈴木九十郎 茂房
46	寛延二巳(1749)正月廿八日小普請組柴田七左衞門支配 組頭ヨリ 寶暦四亥七月廿六日辭	下嶋彦五郎 政友
47	寶暦四戌八月十五日御膳奉行ヨリ 同六子十月十五日御廣敷御用人	角南内藏助 國庸
48	寶暦六子十月廿八日御小性組武田越前守組ヨリ 同九卯七月廿二日辭	筒井次左衞門 義武
49	寶暦九卯八月十五日寄合ヨリ、元大御所樣御小 納戸 明和三戌(1766)十二月朔日御留守居番	中嶋久左衞門 正勝
50	明和三戌(1766)十二月朔日小普請組有馬采女支配組頭 ヨリ 安永五申(1776)七月廿日禁裏附	水原善次郎 保明
51	安永五申(1776)七月廿八日御膳奉行ヨリ 天明五巳(1785)十一月廿八日御廣敷御用人	竹尾喜左衞門 元忠
52	天明五巳(1785)十二月六日表御右筆組頭ヨリ 寛政五丑(1793)二月廿七日辭	柴村源左衞門 盛方
53	寛政五丑(1793)三月廿日御書院番長谷川丹後守組ヨリ 同六寅五月十四日御小納戸	福村理大夫 正慰
54	寛政六寅(1794)五月十九日御賄頭ヨリ 同九巳八月卅日御納戸頭	平岩六郎左衞門 親充
55	寛政九巳(1797)八月晦日御賄頭ヨリ 同十一未六月二日御船手	阿部勘左衞門 正盈
56	寛政十一未(1799)六月廿二日御小性組永井大和守組ヨリ 文化五辰(1808)四月廿四日西丸小十人頭	皆川卯右衞門 政彬
57	文化五辰(1808)五月十日小普請組牧野若狹守支配組頭 ヨリ 同八未三月廿四日西丸御裏門番之頭	淺井半兵衞 元近
58	文化八未(1811)三月廿四日同奥田主馬支配組頭ヨリ 同十酉十一月 日卒	龜田三郎右衞門 三與
59	文化十酉(1813)閏十一月十二日御賄頭ヨリ、百俵高御 加増被成下 同十三子十二月廿日御勘定吟味役上座	明樂八五郎 八郎右衞門 茂村
60	文化十三子(1816)十二月廿六日小普請組石川右近將監 支配組頭ヨリ 同十四丑十二月八日卒	門奈傳十郎 直極
61	文化十四丑(1817)十二月廿六日西丸御小性組松平對馬 守組ヨリ 天保二卯(1831)三月十二日二丸御留守居	柴村源左衞門 盛庸
62	天保二卯(1831)三月廿八日御腰物方ヨリ 同四巳十月 日卒	糸原勘兵衞 正至
63	天保四巳(1833)十二月廿日御腰物方ヨリ 同七申八月十六日西山織部一件ニ付、堀大和守 殿於御宅差扣 同九戌三月十日西丸炎上之節、西丸御番方行届 常々申付方一段之事ニ候 同十四卯五月廿四日燒火之間番頭	川副勝三郎 頼紀
64	天保十四卯(1843)五月廿四日御腰物方ヨリ 萬延元申(1860)十二月十五日御留守居番次席勤候内千 石高被成下 文久二戌(1862)二月 日卒	小倉十兵衞 式部 正(光舀)?
65	文久元酉(1861)十一月八日御腰物方ヨリ 慶應元丑(1865)五月御進發御供 同年月 日於大坂卒	大平三五郎
66	慶應元丑(1865) 月 日大坂御破損奉行ヨリ 同二寅十二月廿九日御役御免、勤仕並寄合	齋田角左衞門

御腰物奉行被廢止、御腰物取扱は御納戸ニて兼勤
相成候事
御腰物方之内、鈴木與左衞門・設樂捨之助・本多
晉之助・淺岡千太郎四人は御納戸被仰付、其他ハ
奥詰銃隊又ハ勤仕並小普請入被仰付候事